今回はワークパーミット保有者のオンタリオヘルスインシュランスプラン(OHIP)申請について、最近の事例をもとにその留意点を取り上げました。

隣国USではオバマケア撤廃の議論が盛んですが、カナダでは州政府によるカナダ市民、永住権保有者、外国人就労者を対象とした健康保険プランが確立されています。オンタリオ州では、OHIPに加入するとファミリードクターや専門医での診察、年一回のメディカルチェックが無料で受けられるので、加入資格のある人はできるだけ早く申請することをお勧めします。

しかしがなら、OHIP発行を担当する窓口のエージェントにはなかなか手ごわい人もいるようです。最近、弊社スタッフがOHIPカード申請完了までに3回もオフィスに足を運ばさせられました。スタッフのワークパーミットはオープンワークパーミットで、1回目はEmployment“Contract” を持って行ったので拒否、2回目はEmployment Letterというタイトルでほぼ同じ内容のレターを持参したところ、“Permanent”雇用の記載があるという理由で再度拒否。3度目にワークパミット失効日までの雇用を明記したところようやく手続きが完了しました。OHIPのサイトには、オープンワークパーミット保有者は6カ月以上のフルタイム雇用が必要と書かれているだけですが、このエージェントは就労ビザ保有者のレターに“Permanent”の文字があるのが気に入らなかったようです。ちなみに雇用主の名前の入ったワークパーミット保有者は、このような煩わしいレターは一切不要です。

OHIPのサイトに書かれていないローカルルールはこれだけではありません。通常OHIPを申請すると3カ月の待期期間後の発行となっていますが、この待期期間は申込日ではなく雇用開始日から適用されるということです。したがってレターには雇用開始日の明記が必須です。

この他に、OHIP加入資格のある外国人就労者の配偶者、パートナー、22歳未満の子供は、イミグレーションステータスに関わらずOHIPを申請できるとされていますが、パスポートにスタンプを押されただけの一時滞在者にはOHIPが発行されないことも留意すべきです。